欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、ドル買い地合い継続も政策方針を見極め

下記の通り修正します。(誤) (正) 17日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。中東情勢の不安定化を受け、安全通貨としてドルに買いが入りやすい。ただ、今晩発表の米小売売上高が低調な内容となれば米金融引き締め継続の期待後退でドル買いを弱めそうだ。

前日発表された米NY連銀製造業景気指数は予想ほど悪化しなかったが、低調な内容に。それにより金融引き締め継続への過度な懸念の一服で長期金利の上昇は抑制され、ややドル売りに振れた。ユーロ・ドルは1.0550ドル台を維持、ドル・円は149円70銭台から149円50銭台に失速。本日アジア市場は日経平均株価や上海総合指数の強含みでリスク選好ムードとなったが、中東情勢をにらみ円売りは次第に縮小した。

この後の海外市場は地政学リスクや米金融政策を注視。中東ではイスラエルのハマスに対する報復攻撃が懸念され、引き続きドルや円など安全通貨が選好される。一方、今晩発表の米経済指標で小売売上高が市場観測通り前回から伸びが鈍化すれば、FRBのタカ派方針を弱める材料になりやすい。それにより長期金利が低下すれば、ドルへの買いは収束。日本の円安けん制効果もあり、ドル・円は150円手前で上値が重くなる。